
明けましておめでとうございます。2018年も ACID NATURE 乙庭 および、全くマメに更新できなかった本ブログをご愛顧いただき、ありがとうございました ^^;
(写真:2019年1月1日撮影 榛名神社境内にて)
2019年こそは、ブログの更新をもう少しマメにしたいですね
※毎年年初に書いているけど実行できていないフレーズ^^;
2018年は、初めてのショーガーデンデザイン「火の鳥」(上写真)を発表させていただいたり、植栽計画を担当させていただいた、建築家 武田清明さんの独立デビュー作品「六つの小さな離れの家」が映えある建築賞「SDレビュー」の大賞を受賞したりなど、それまでコツコツと重ねてきた努力や活動が実を結んだ一年でした。^^
そして!2018年初には考えてもいなかった、乙庭の社屋移転計画も春から始まり、建築家との設計打ち合わせを重ね、2018年末現在で、工事が進行中です。
既存では窓が少なく閉鎖的な外観だった道路側の外壁に開口を穿つべく、現在、↑写真のように足場が立っている状態です。
私の実家をフルリノベーションして店舗兼自邸とする計画です。建築・植栽も含め、乙庭が総合プロデュースした意欲作!2019年は、新たな出発の一年になりそうです。
これもひとえに、日頃からご愛顧くださっているお客さま、ご協力いただいている生産者さんや関係者みなさまのおかげと深く感謝しておりますm(__)m 引き続き、2019年もさらに意欲的に前に進んでいきたいと思っております。
元旦は、毎年恒例の榛名神社さんへの初詣!私的にはスピリチュアル的に欠かせないイベントでございます ^^
榛名神社は榛名山の山奥にあり、山深く長い参道を歩いて行きます。平野部の高崎市街よりずいぶん寒いので、暖かい服装で行くのが賢明でございます。今年も、お気に入りのめちゃフサフサしたスヌード着用で参りました(フサフサし過ぎていて脚元が見えにくいのが難点 ^^;)。
上写真の門を入ってから本殿まで徒歩10〜15分程度、参道を上っていくのですが、その道すがらに出会う奇岩や大樹、渓流の景色も一見の価値ありですよ。
近年は温暖化のせいか凍っていない年もある小滝。今年は比較的暖冬ながらキレイに凍っていました。
本殿廻りの様子は2018年元旦の動画にて。^^
榛名神社さんは、巨岩や古木、渓流など、まんまの自然が作り出す景観・奇観が圧倒的!境内の空気も凛と張りつめて清清しく、とても神々しいパワースポットです。
毎年の初詣では、前年に成したことや一年の抱負を報告・祈念し、気持ちをリセットしています。とてもひっそりした山奥に位置する神社なのですが、パワースポットとしても近年人気が高く、ここ数年は初詣もごったがえすような参拝客の多さです。
ここ数年は、元旦の午前中早めに参拝するようにしています。渋滞にもハマらず、スムーズにお参りできてオススメですよ。^^
神社の本殿は御姿岩(みすがたいわ)と呼ばれる、落ちそうで落ちない微妙なバランスを保った岩に食い込んで建てられています。御姿岩は、神が降臨する・あるいは神本体であるとされる、榛名神社を象徴するたいへん神秘的な岩。今にも動き出しそうなシンゴジラ的な御姿で、神々しい威厳と畏敬の念を感じさせますね。
ここでひと息、今日のBGM。2018〜2019にかけて趣味のピアノでも手がけているドビュッシーの「版画」を。今回はゾルターン・コチシュ盤で。
現在「版画」の第3曲「雨の庭」、第1曲「塔」を並行して練習しており、いろんな演奏家の「版画」を聴いていますが、このコチシュ盤は最近見つけたお気に入り。数あるドビュッシーの録音の中でも、「きっぱり」した語り口が際立った一枚と思います。やや鬼気迫る雰囲気のジャケ写もいいですね。
「版画」では、なにげに表現しにくい「塔」冒頭部分のシンコペーションのリズムなど、明快に弾いてとても勉強になりました。「雨の庭」の切れ味の良さも見事。ドビュッシーにしては全体に力強さを感じる演奏ですが、雰囲気に流されないリアリスティックで輪郭のある演奏ですね。芯の強い個性とオーセンティックさを兼ね備えた稀有な演奏家と思います。版画だけでなく、同盤収録の「ベルガマスク組曲」「ピアノのために」も素晴らしいですよ。
話は戻って、榛名神社初詣の後は、こちらも毎年お決まりコース!上州田舎料理 びくやさんで、名物の岩魚蕎麦を。スモーキーな外観は2018年元旦の動画でどうぞ ^^
びくやさんも、長年、必ず元旦に訪れているなじみ店です。いつもてきぱきとお店のお手伝いをしている息子さんも、私が行き始めた頃には小学生くらいだったと思うのですが、すっかり大人になられて、なんだか歳月の流れを感じちゃいました ^^;
びくやさんは、店内の囲炉裏で焼く岩魚や山女・鰍などの川魚料理や、榛名山で採取したホンモノの山菜料理など、他所ではなかなか味わえない本格的な上州郷土料理をいただけるお店です。
今年はほぼ開店と同時に入店できたので、店内の様子も撮れました。店内およびお料理のリアルジャパニーズ郷土感が伝われば幸いです。^^
※服にスモーク臭がつきますので、すぐに洗濯できる服装で行かれることをオススメします
毎年、年初にその年の目標や指針を象徴するような漢字を決めているのですが、2019年の漢字は「發(はつ)」と決めました。
出発の「発」と同じような意味合いですが、あえて麻雀の三元牌「發」の方。「發」の牌は字が緑色で刻印されており、「矢を放つ」という意味ももつことから、植物を媒体として発信をしていく乙庭の行き方にもマッチしているかなと思い。
2018年は、上写真のSUPPOSE DESIGN OFFICEさん設計の「安中の家」などガーデンデザインでもチャレンジャブルな作品をいくつか世に送り出し、8月からは、植物・庭から始まる心豊かな生活を提案する素敵なweb情報サイト、「gardenstory」でも連載記事「ACID NATURE 乙庭Style」を執筆させていただくこととなりました。
積極的に外に出て人と会い、クリエイティブに考えたことをアウトプットするという、年初のイメージを体現できた一年だったように思います。
それ以上に、自分でも驚いたのは、2018年の初めには考えてもいなかった、乙庭の店舗移転計画! 思いもかけず、開業から8年間慣れ親しんできた、高崎市の「萩塚の長屋」を「出」ることにしました。
(「萩塚の長屋」建築設計/生物建築舎、植栽設計/ACID NATURE 乙庭 2011年4月3日撮影)
お隣の前橋市にある私の実家をフルリノベーションして、そちらに店舗および住まいを移転します。
2019年初の時点では、まだ絶賛工事中ですが、2018年末から、寝泊りできるだけの引越しはしておりまして、私と副代表の松島、そして乙庭スタッフ一同で自主施工する、内装のフル塗装の実験と塗装を、仕事の合間を縫って少しずつ進めています。
この塗装の部分が本件のデザイン的革新部分で、これまでにない新しい考え方や実験的手法を用いて、インテリア空間を「粧(よそお)って」いきます。
新しい試み過ぎて、上手く実現できるかどうかも分からないままに進んでいるまさに実験的な建築プロジェクトですが、果敢に挑んでいきたいと思います。
思い通りに作り込めれば、建築界にも一石を投じる作品になると思います。
2008年に父がなくなって以降、母が一人で住んできた大きすぎる家。母が、私も生まれ育った大元の故郷である伊香保町に帰ることになり、空いてしまうその実家に戻る決心をしました。
私としては、辛く苦しかった思い出も多く、逃げるように出た「人生の牢獄」のように思っていた実家への帰還。決して楽しいものではなく、むしろ「恐い」決断でした。
しかし、自分の暗い過去に向き合い決着をつけるため、実家に戻ることに決めました。しかし、それはネガティブな選択ではなく、過ぎ去った過去の影を乗り越えて明るい未来へと進むために自分にとって避けては通れないものと思ったのです。
今回のリノベーションは、高崎市の ACID NATURE 乙庭が入居していた「萩塚の長屋」、そして、ACID NATURE 乙庭のガーデンデザインデビュー作「天神山のアトリエ」を設計した藤野高志/生物建築舎と私、太田敦雄の共同設計です。
(「天神山のアトリエ」建築設計/生物建築舎、植栽設計/ACID NATURE 乙庭 2012年6月7日撮影)
天神山、萩塚が竣工した2010〜11からほぼ8年。前作は藤野さんがクライアントで私が植栽でコラボレーションする形でしが、今回は私がクライアントであり、建築家である藤野さんとのコラボレーションで作り上げる新作です。
(「萩塚の長屋」建築設計/生物建築舎、植栽設計/ACID NATURE 乙庭 2011年4月3日撮影)
お互い、前回の一連のコラボレーションが、世に認められた実質デビュー作でした。8年の時、それぞれ別々の活動・進化を遂げてきました。ここでまた一緒に作り出す作品です。創作活動の初期は過ぎたかなと思っていて、今回は2組にとって中期の代表作になるような、新しいフェイズの世界観を提示したいと思っています。
私的には、建築も植栽もインテリアも分け隔てなく渾然一体にまとめ、上げ攻めに攻めた作品です。
新社屋での営業も、これまでの苗の販売、つまり「商業」だけでなく、植物をキーワードに、21世紀の時代に沿った「生き方」を発信していきたいと思っております。
私にとっては、生活も仕事も再発進となる2019年。自分を信じ、表現する勇気を以って2019年も楽しく進んでいく所存です。^^
「自分を守ってる 全てから守ってる どうして?
進化することなんて ほんとは全然恐くない」小室哲哉(Tetsuya Komuro, 1958 – )
今日の一冊。年またぎで読んだベストセラーにして名著「サピエンス全史」(上下巻)。歴史学のみならず資本主義や貨幣経済、文化・自然人類学、科学や宗教などなど、メタで横断的な視点から、人類(ホモ・サピエンス)の発生から現代までの人類の歴史を包括した大著。ボリューム満点ですが、興味深い示唆と洞察に溢れぐいぐい引き込まれてしまいます。歴史を考察することで未来をも見えてくる、歴史書にして予言書のような一冊ですね。本書の続編ともいえる「ホモ・デウス」も名作です。
サピエンス全史 単行本 (上)(下)セット
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