
植物や庭から広がる心豊かな暮らしを提案するステキなweb情報サイト「gardenstory」にて月2・3本のペースで書かせていただいているACID NATURE 乙庭の連載記事、「ACID NATURE 乙庭Style」の最新記事が公開されました。
今回の記事はこちら↓ ^^
さりげないけど個性的! 原種系バラのオススメ8品種【乙庭Styleの植物14】
前回から2回に分けて、ガーデニング素材としても多様で個性的な美観を庭に提供してくれる、原種や原種の雰囲気を色濃く漂わせる品種のバラ(以下、原種系バラ)をご紹介しています。第1回は概要編に続き、今回は乙庭オススメの原種系バラの品種紹介編となります。
シリーズ記事となりますので、ぜひ前回記事と併せてお読みくださいませ^^
さりげないけど個性的! 原種系バラの魅力とは【乙庭Styleの植物13】
写真上)ロサ オメイエンシス プテラカンサ Rosa omeiensis f. pteracantha(syn. Rosa sericea f. pteracantha)
原種バラといっても幅広く、モッコウバラ Rosa banksiae やナニワイバラRosa laevigata など、すでにバラ好き・ガーデニング好きの方々に広く受け入れられている種もありますよね。
ですが、本記事では、そういったよく知られたものではなく、あえて「あまり知られていないけど、個性的だったり独特の美しさのある種」にフォーカスを絞ってセレクトしています。
たぶん、よく知られた植物の効果的な使い方や基本的な管理法などを書けば、普通にアクセス数が稼げる記事になると思うのですが、それは「読者の皆さんのために私にしかできないこと」ではないと思うので、やはり乙庭らしい提案をしていきたいと思うからです。
写真上)ロサ・ロクスブルギィ ‘オーレオマルギナツス’ Rosa roxburghii ‘Aureo-marginatus’
園芸を趣味にしていると、未知だった植物をなにかのきっかけで知ることで、自身の園芸世界観がパッと広がったような経験をしたことがある方も多いと思います。実際、私もたくさんそういう経験を積み重ねて今に至っています。
今回の原種系バラも、かなりマイノリティ寄りのニッチな記事だとは思うのですが、マニアの方向けというよりは、より多くの園芸好きの皆さんに向けて書いています。どんなことでも「知ること」で人生はなにかしら変わると思うので。
庭づくりの新しい気づきやヒントになれればと思い、あえてウケ狙いはせずに、私独自の視点で記事を書かせていただきました。
ここでちょっと息抜き。この記事を書きながらかけているBGMをご紹介 ^^
今日はラフマニノフの室内楽曲。常に気鋭の巨匠ヴァイオリニスト ギドン・クレーメル と 超若手の才気溢れるピアニスト ダニール・トリフォノフ のラフマニノフ「祈り〜悲しみの三重奏曲」です。1曲目の「祈り」は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、甘美な第2楽章のクライスラーによる室内楽編曲版です。
ラフマニノフ: 祈り~悲しみのトリオ(PREGHIERA RACHMANINOV: PIANO TRIOS / Gidon Kremer (Vn))
ギドン・クレーメル(vn) 、ギードレ・ディルヴァナウスカイテ(vc)、ダニール・トリフォノフ(pf)
まさにクラシックの名門中の名門、ドイツグラモフォンレーベルからのリリースですが、本盤は、ど真ん中のクラシックというよりは、例えば ECM New Series やNonesuch Recordsといったレーベルに見られるような、現代音楽的再解釈としての新しいクラシックの聴き方を提示しているように思います。
言い換えれば、じっと座ってじっくり演奏や録音のクオリティを味わうゴリゴリのクラシックファン向けというよりは、クラシックもジャズもポップスも分け隔てなく、気分に合わせてきままに選び、都会的あるいは知的な生活シーンのBGMとして流れる音楽を主体的に楽しみたい層をターゲティングしているというか。
もちろん本気でじっくり聴いてもとても素晴らしいクオリティの盤ですが、BGMがけしていても、重厚すぎないところがミソですね。
グラモフォンの中でも最近の面白い方向性を感じさせてくれる1枚と思います。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、よく知られた名曲中の名曲ですが、重厚なオーケストラ盤だと、生活のBGMとしてはちょっと音が厚すぎな感じもしますよね。そういう面では本盤のクライスラー編曲の室内楽版は、お部屋でくつろぎ聴きするにはとても心地よいです。
また「悲しみの三重奏曲第1番、第2番」もこれだけの収録だとちょっと深刻になってしまいそうなところ、冒頭に甘美なクライスラー編曲版を加えることで、アルバム全体のイメージがとても耽美的な方向に転換されていると思います。選曲と構成の妙ですね。
原種系バラの話に戻ります。 ^^
本記事でご紹介しているのは、どちらかといえば結構マイナー寄りの原種系品種ですが、その存在自体、あるいは植栽での使い方を知らないが故にこれらを使えないのはもったいないことですよね。
知っているけど自分の選択として植栽に使わないのと、そもそも知らないから使うという選択肢自体がないのでは、植栽「思考の深度」や「世界観の広がり」にかなりの違いとなって現れると思います。
マイナーな植物でも自分の植栽ボキャブラリーとして知っていれば、創り出せる、考え出せる植栽風景のバラエティや幅も広がると思います。
写真上)ロサ ‘ベイシーズパープルローズ’ Rosa ‘Basye’s Purple Rose’
あ、また説教ジジイのようになってしまいました ^^;
そんなこんなで、具体的な品種紹介はgardenstoryの記事にて、お楽しみくださいませ。
さりげないけど個性的! 原種系バラのオススメ8品種【乙庭Styleの植物14】
さりげないけど個性的! 原種系バラの魅力とは【乙庭Styleの植物13】
多くの方々の「自分らしい庭作り」のヒントになれたら幸いです^^
ちなみにここだけの話、次号予告としてはオージープランツ系のこれまたニッチな記事です(とことんニッチ狙い ^^;)
「言葉が増えるほどに見える景色が大きくなる。理解できるものが増えてくる。」
(ルードヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン 哲学者 1889 – 1951 )
今日の一冊
「ヴィトゲンシュタイン 世界が変わる言葉 エッセンシャル版」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)ルードヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン(原典) 白取 春彦 (翻訳)
私、ACID NATURE 乙庭 太田敦雄の著作本、
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