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【大人からのピアノ】2021手がけ曲 ラヴェル「ソナチネ」

アラフォーから独学で数年練習するも、なかなか上達せず一念発起!ゼロベースから始めた初心者ながら、2018年末から(勇気を振り絞って^^;)ピアニストの笠原智廣先生のピアノアカデミーに入門、自分なりに日々頑張っている大人ピアノの練習記録です。

子供の頃に習っていた経験もなく、今でも決して上手とはいえませんが、ピアノを始めたいけど一歩を踏み出せない大人初心者の方に向けて、勇気やヒントになれればと思い、書いています。^^

2021年は、これまでの地道な努力が実を結んできたのか、手がけた曲もそれまでに比べて難しくなった割には、人前での発表の場に出せるくらいにまで仕上げられた曲が多かった一年でした  ^^

今年、手がけた曲を一覧すると (完成度問わず ^^;)

ドビュッシー 版画 全3曲 (舞台発表があり完成度上げおさらい)
ベートヴェン ピアノソナタ 第17番 op.31-2「テンペスト」(1&3楽章を舞台発表)
ラヴェル ソナチネ (1&2楽章完成、3楽章練習中)
プロコフィエフ サルカズムop.17 (3番完成、1&2番練習中)
ショパン 前奏曲op.28-4、15 (譜読みしたけど発表の舞台中止によりレッスンには上げず)
ショパン 練習曲op.10-12 革命 (1回目の完成まで進捗度 75%程度くらいかな)
スカルラッティ ソナタ へ短調 k.466 (通して間違えないで弾けるように弾き込み中)
スクリャービン 練習曲op.2-1 (昨年からの持ち越し。いったん完成後、舞台に向け味付け強化中)
ラフマニノフ 楽興の時 op.16-3&4  (3番は弾き込み練習中、4番はまずはゆっくり弾く練習)
ピアソラ オブリヴィオン 2台ピアノ版 (同門の生徒さんと合奏予定)
その他、朝イチのルーティーンとして基礎練習も結構取り入れたし、いろいろ読みかけ曲も多いので2021年はこれまでになく多くの曲にふれました。 ^^

2021年からの持ち越しもやりつつ、2022年も引き続き攻めの手を緩めずにガンガン突き進みたいと思います。今のところ決めてある手がけ予定曲としては
先生からの大曲課題として与えられた
ベルク ソナタop.1(あきらかに何年もかかかりそうな予感 ^^;)や
全曲でレパートリーにしたい
プロコフィエフ サルカズムの残り4、5番
革命の次に手がけることになった
ショパン 練習曲op.25-12 大洋
ブラームス 6つの小品 op118から、2&3番
そして、
先生から前々からやるように言われている
ショパン バラード第1番  op.23
アンド、
私的には今年の本命曲にしたい
スクリャービン ポロネーズ op.21
ドビュッシー 映像第2集
などなど。おそらく半数は2023年にも持ち越しになりそうですが ^^;

特にお正月休みは、仕事のメールやら電話連絡がこないので、ゆったりした気分で練習に専念できるので、かなり頭を使う系の新曲譜読みを中心に頑張っております。

そんなこんなで、いろいろ大忙しの私のピアノライフですが、
今回は、昨年手がけた曲の中でも比較的規模が大きく、私の能力的にもかなりタイヘンだった、ラヴェルの「ソナチネ」についてちょっと書きたいと思います。

2019~20年には、ドビュッシーの版画全3曲を手がけ、ドビュッシーの曲の演奏法や表現について、広く学べました。私的には、その勢いでドビュッシーの音楽をさらに深く勉強したくて、その次もドビュッシーの「ピアノのために」を弾きたいと先生にご相談したところ、『太田さんにはいろんな作曲家の音楽に触れてほしいので次はラヴェルにしましょう。ドビュッシーと並べて語られることが多いけれどドビュッシーとラヴェルは全くと言っていいほど違うので、ラヴェルもやってみるとまた相当勉強になると思いますよ。「クープランの墓」からの抜粋か「ハイドンの名によるメヌエット」がオススメだけど、自分で選曲してみて』とのアドバイスをいただきました。

「クープランの墓」「ハイドンの名による〜」も大好きな曲で魅力的だったのですが、私としてはソナタ的なまとまりのある曲を全曲仕上げるのを2021の目標にしたかったので、この際なので、人生憧れ曲のひとつである「ソナチネ」を選びました。「ソナチネ」といっても小規模な訳ではなくて、1〜3楽章で14ページあり、難易度的にも比較的容易なソナタよりも難しいんじゃないかな。

ラヴェルの楽曲は「とにかく難しい」というイメージがあり、私的にはちょっと腰が引けたんですが、先生いわく「ピアノのために書かれた楽曲であれば、実際ピアノで弾けない曲はないんですね」(当然といえば当然ですが ^^;)との言葉に勇気をいただき、チャレンジすることにしました ^^

2021年始から座学や楽譜への書き込みを始めましたが、年明け早々、3・4月に版画全曲とベートーヴェンのソナタを弾く本番が入ってしまい、ソナチネは5月頃から本格的に第1楽章の練習をはじめました。ラヴェルはやはり私の技術ではとても難しく、「ラヴェルのソナチネを弾いてるんですね」、と側で聴いてる人が分かるくらいに弾けるようになるまでにもかなり苦労しました (苦節数ヶ月って感じですね )^^;

そんなわけで↓おそまつですが、一応、形になったところで私が弾いた第1楽章です ^^;

(私の演奏完成度は別にして ^^;)とっても軽やかで洒脱な感じの曲ですよね ^^

この第1楽章に続き、メヌエットで奏でられる美しい第2楽章、そしてトッカータ的な名人芸的無窮動感の第3楽章まで、楽章ごとに表情は変容展開しつつも全体を統一するテーマが通底していたりして、実際手がけてみて、改めてラヴェル音楽の手抜かりない洗練・完成度の高さを痛感しました。

この第1楽章、とても軽快な感じがするのですが、出だしの第1主題から、とってもトリッキーな書法で書かれていて、私的にはめっちゃ難しく感じました。1オクターブの狭い範囲内で左右の手で近接しながらオクターブのメロディと細かい内声の4声部を弾くのですが、その繊細な声部弾き分けがゲロムズで、第1主題(8小節)だけでもそれなりに弾けるようになるまでかなり苦労しました ^^;  とくに発表の舞台となると緊張も伴うので、このように弱く繊細にそして早く部分は弾きにくいですね。

第1楽章の難しさは第1主題の独特の奏法がまずひとつと、あとは提示部より難しい展開部 第2主題の展開形、そしてなによりも全体的な構成と雰囲気作りですね。技術をひけらかす感じではなく、とにかくサラッとこの繊細洒脱な感じを出すのが、ホントーに難しい。良い先生について教わらないとなかなか習得できない領域なように思います(ダサい演奏でもよければ、それなり技術があれば弾けちゃうとは思うんですが、この曲を表現する味付けがとにかく重要かつ奥深いのです)。

↓は、同門のお友達に誘っていただいた、公民館でのミニコンサートゲスト出演にて。人前で初めて第1楽章を弾いた舞台でしたが、とにかく暗譜が飛びそうな心配が先行してしまい、あんれまぁ、たくさん失敗しました ^^; これも人生経験ですね。

そんなこんなで、私の人生初ラヴェルの道のりは遠く ^^;、2021秋の時点で2楽章が暗譜できず、3楽章は難しくてまだまだ修練が必要なため、秋の発表ではラヴェル ソナチネの第1楽章とドビュッシーの「グラナダの夕べ」をセットで舞台に乗せました。

というわけで、2022年はソナチネ全3楽章で舞台に上げたいと思います! ^^

前段で私のお耳汚し演奏を連発してしまいましたので^^;

ここでみなさまの耳のお浄めもかねて今日のBGMを。今回の本題であるラヴェル「ソナチネ」の、私が一番参照盤として聴いている ジャック・ルヴィエ(Jacques Rouvier 1947 -)さん盤です。

 

自分が演奏するに当たり、たくさんの演奏家の盤を注意深く聴き比べてみましたが、個人的に「自分だったらこう弾きたいな」と一番共感できたのがこのルヴィエさん盤と、ラヴェルの直弟子でもあるヴラド・ペルルミュテールさんの盤でした。全集通してとてもハイクオリティな好演と思います ^^

はい、ではピアノレッスンの話に戻ります。 ^^

これからラヴェルを学習される方は、私が使用した楽譜なども気になるところかもですね ^^

 

私は、「ソナチネ」を最初に出版したフランス デュラン社の原典版(のYAMAHA日本語ライセンス版)をコピーし、それを土台にして、ラヴェルの直弟子であるヴラド・ペルルミュールさんの校訂版にある書き込みを丸写しして練習しました。上の書き込み楽譜でいうと青字で記入してあるのがペルルミュテール版からの写しでです。

ナマの状態のデュラン版は、ラヴェル自身が記入した以外のペダル指示や運指、解説は書かれていないので、そこから読み解いて演奏を作り上げていくのは、良い先生について習っていない限り、結構タイヘンと思います。

 

一方、ペルルミュテール版は、たいへん貴重な参考資料になるのですが、書き込みが多い分、1ページあたりの譜割りが少なく、ページ数が多くて譜めくり回数が増えてしまう難点があります。とはいえ、原典版にはないラヴェル口伝の演奏ヒントも多く掲載されていて、ラヴェル演奏の参考書としてはたいへんな良書です。

そして、「楽譜マニアかっ!」て感じかもしれませんが、三善晃先生監修の全音版、「ラヴェル ピアノ作品全集 1-3巻」も学習に当たっての資料として素晴らしいです(ソナチネは第1巻に収録)

 

三善全音版は、楽譜はデュラン版と自筆譜を底本に、金澤希伊子・海老章子 両先生による運指・ペダル演奏ガイドが記載、そして本の後半、多くのページを割いて三善晃・石島正博 両先生によるめっちゃ詳細な作品解説や年譜が掲載されています。楽曲を弾くだけでなく、その時代背景や楽曲構成や分析、作曲者に関することも併せて学びたい場合、読み物としてもとても素晴らしい資料だと思います。

私のオススメとしては、デュラン原典版とペルルミュテール版を参考書としての併用か、三善晃監修・解説の全音版一冊で済ますかの2択がよいかなと思います。デュラン版は結構高価でもあるので、解説や演奏上のアドバイスも充実している全音版1冊で済ますのも経済的なチョイスとしてはなかなかよいのではないでしょうか。

独学からスタートしてピアノを学んでいる私の視点からすると、ラヴェルの楽曲は楽譜には書いていない独特の指使いやあの雰囲気を出すための微妙なニュアンスを要求される部分も多いです。楽譜だけを頼りに独学でこの曲を弾けただろうか?と振り返ってみると、私には不可能だったろうと思います。やはり、クラシック音楽は奥が深いです。良い先生についてレッスンを受けながら学ぶ方が最良かつ近道だと思います。

今日の一冊

コモンズ: スコラ ヴォリューム4 サカモトリュウイチ セレクションズ ラヴェル

(commmons刊) 坂本龍一完全監修の音楽全集「スコラ」シリーズ第4弾!

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