
今回は、遅ればせながら、2018年1月に発売した、オーストラリア・南アフリカ原産のネイティブプランツ栽培にもご使用いただける、リン酸含有量が少なく、天然のアミノ酸やミネラル分を豊富に含んだ海藻原料の有機質肥料 乙庭 Fertilizer for from Ocean をご紹介します ^^
2018年1月に発売したリン酸無配合の化成肥料 乙庭 Fertilizer for Native Plants に続く、リン酸を嫌うネイティブプランツ向けのお手頃な肥料をお探しの方へのソリューションアイテムですよ♪
ここ数年 乙庭オンラインショップでは、プロテアやリューカデンドロンなど南アフリカ原産オーナメンタルプランツや、バンクシアやグレビレアなど他の大陸の植物にはないような独自の不思議造形に進化したオーストラリア原産のネイティブプランツなどをガーデン植栽に取り入れたく、積極的にご紹介・導入しています。
これら南半球原産のネイティブプランツは、乾燥ぎみの環境にも耐え、ローメンテナンスかつオーナメンタルで装飾的な魅力に富むことから、日本の温暖地のガーデニングでも新感覚の庭植え素材として、とても有望ですよね ^^
上写真:グレビレア エレガンス Grevillea ‘Elegance’
乙庭の店頭植栽にも導入し、栽培実験も兼ねて屋外管理でこれらの植物を栽培しておりますが、多くのものが冬の極端な寒さ、夏の極端な長雨を除けば、性質も強めで比較的手間いらずに育てられます。忙しい都会人のライフスタイルにもマッチすると思います。
日本でこれらの植物を栽培するにあたり、唯一、そして大きく気になるポイントが肥料の与え方。ネイティブプランツの中にはリン酸系肥料に弱いものもあり、肥料の与え方には注意が必要となります。これらの植物の原産地では土壌に肥料分特にリン酸分が極めて少なく、そのような環境で進化を遂げてきた植物の中には、リン酸肥料が体質に合わず、リン酸を含む肥料を与えると一気に不調になり、枯れてしまうものもあります。特にプロテアやセルリアなどは、とてもリン酸分に敏感です。
写真左:プロテア ミニキング Protea cynaroides ‘Mini King’
写真右:オーラックス ブロンズヘイズ Aulax cancellata ‘Bronze Haze’
庭で他の一般の植物と組み合わせて植える場合も、地続きですから、ネイティブプランツにリン酸の悪影響を出さないように、どのようにお庭全体に施肥をしたらよいかか、実際のガーデニングでも頭を悩まされている方も多いことと思います。
日本の園芸市場では、ガーデニング向けの市販肥料は肥料の3要素といわれる、窒素(N)-リン酸(P)-カリ(K)をバランスよく配合したものが主流で、リン酸を含まない肥料がなかなか見つからないのが実情です。
南アフリカやオーストラリアのネイティブプランツは原生地の土壌自体がもともとやせ地ぎみであるため、リン酸のみならず全体的に多肥を好まない傾向があります。日本では、通常のガーデンプランツのようにリン酸肥料を与えて弱らせてしまうよりは、むしろ施肥をしない方が安全と言われますが、これは、日本の市場ではネイティブプランツ栽培に適切な肥料を見つけるのが難しいことを背景とした、消極的な方法論といえるでしょう。
ネイティブプランツも栄養を吸収して育つ生き物です。適切な肥料を量や成分を見極めて的確に施すことで、より元気よくしっかりと育ててあげたいですよね。
乙庭 Fertilizer for from Ocean は、海藻原料から作られた、各種ミネラル分やアミノ酸、ビタミン類など、植物の生育活性や土壌改良に有効な微量栄養素を多く含み、そしてリン酸分の少ない有機質肥料です。
インドネシア産の海藻ホンダワラを発酵させ乾燥粉末状に仕上げた製品です。
肥料成分例の概算値は、(単位:%)
窒素1.0〜2.0
リン酸 0.1〜0.2
加里 6.0〜9.0
を含有し、リン酸をごくわずか含有するものの、成分比としてはとても少ないのが特徴です。ゆっくり、じんわりと効いて急激な「肥焼け」も起こしにくいです。
また、本品はマグネシウムやマンガン、亜鉛、カルシウム、グルタミン酸、アスパラギン酸など、植物の生育促進や土壌改良に有効な60種類以上のミネラル・微量要素・アミノ酸を豊富に含み、リン酸抜きの化成肥料だけでは不足しがちな多くの栄養素を補給し、かつ土壌の豊かさと植物の活性化をサポートします。
化成肥料頼りだと土壌から不足しがちな各種微量要素を補え、かつ有機質やそれを分解する微生物の効果で土壌の団粒構造化が促進されたり、水はけと保水性のバランスが整ったりと、土壌コンディションが多角的に改善されます。
上動画:リューカデンドロン などのネイティブプランツとユーフォルビアなどを織り交ぜた植栽イメージ
ネイティブプランツ以外の一般の植物に対して考えても、ミネラル分やアミノ酸等の微量栄養素を豊富に含んでいるためオーストラリア・南アフリカ原産のネイティブプランツに限らず、主に葉を鑑賞するカラーリーフ系の宿根草や庭木、アガベやユッカなどのオーナメンタルプランツにも肥料としてだけではなく、微量要素を補給して植物の体調を整えるサプリメントのようにお使いいただけます。
ちなみに、軽石や鹿沼土を配合し、明るい色み&弱酸性ブレンドにしてある無肥料配合土、乙庭ガーデンソイル ベーシック との見た目相性もとてもよいです ^^
有機肥料を元肥として土にすき込んだり、追肥として株元に撒くのと同様の感覚でお使いいただけます。ネイティブプランツの多くは、もともと多肥な環境をあまり好みませんので、多量ではなく「ちょっと少ないかな」と感じる程度の少なめ量を与えると安全かつ効果的です。
※植物の種類や大きさ、どのように育てたいかという目的により与える時期・量は変わります。各自、植物の様子を見ながら適宜使用量・頻度を工夫・調整ください。
オーストラリア・南アフリカ原産のネイティブプランツに限らず、球根類をはじめ、植物の根を育成させたいときや、リーフプランツの葉や株を充実させたい場面など、目的を絞って有効にお使いいただけます。
乙庭でも、ここ数年の植栽スタイルとしては、肥料の使い分けにこまごまと気を使わなくてよいように、肥料のあげ方も組み合わせヒントのひとつと捉え、リン酸を普通に与える花モノ中心の宿根草と落葉樹、リン酸をほぼ与えないアガベやネイティブプランツを用いた乾燥地系プランツに植物をグルーピングし、ゾーンを分けて植栽することで、リン酸肥料のON・OFFが分かりやすいように工夫しています。
↑写真は、2017年夏に植栽デザインさせていただいた、高崎市のHさま邸の植栽より(撮影:20180523)
写真のゾーンは、年数回のメンテナンス時に、本品 乙庭 Fertilizer for from Ocean と乙庭 Fertilizer for Native Plantsを与えることを念頭において植栽デザインをしました。また普段の水やりのお手間も軽減できるよう、比較的乾燥ぎみに管理できる植物でまとめてあります。
リン酸肥料を植栽デザインのパラメーターにすることでも、出来上がる植栽に独特の方向性や雰囲気が現れてきますね ^^
本製品はプロの農家用に開発された本格派の肥料です。業務用大袋だとご家庭でのガーデニングではもてあましてしまいますので、使いやすくジャマにならない、お手頃な800g チャック付き袋入りで販売しております ^^
使いやすく、そして庭や資材棚でワル目立ちしないよう、袋の規格やラベルもシンプルで大人っぽいデザインにこだわりました♪
珍しさや人気が先行して、植物自体は流通しているものの、栽培向け資材が行き届いていなかったネイティブプランツガーデニングの手助けとなれれば、これ幸いでございます ^^
何を食べ 、何を食べないかは全ての人が日々実行している小さな 「選択 」である 。(中略) 毎日の小さな選択は 、確実にあなたを病気から遠ざけたり 、近づけたりしている 。
津川友介(Yusuke Tsugawa )
私、ACID NATURE 乙庭 太田敦雄の著作本、
「刺激的・ガーデンプランツブック」(エフジー武蔵刊)、好評発売中でございます ^^
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